水天のうつろい 岡田ユアン

ブックデザイン


らんか社

『水天のうつろい』は、著者の岡田ユアンが自身の子供をうみ出す前後の時間を綴った詩集である。「水天」は仏教における水の神様で、日本では安産・子授けの神様として知られている。この詩集の表紙は、永遠の時を持つ宇宙に一筋の水が流れ新たな母子の時間が始まることを示唆している。ファインペーパー い織りの静かな和のテクスチャーが、ブロンズインクで刷られた水面に浮かび上がり、スモークホワイトの偏りのないニュートラルな色調が空間を際立たせる。新しくうみ出された言葉たちを、フランス装に想を得た繊細な造本で包んだ。